○熊田主査 これにて山本剛正君の質疑は終了いたしました。
それでは、次に、輿水恵一君。
○輿水分科員 公明党の輿水恵一でございます。
本日は、質疑の機会を与えていただきましたことを心より感謝を申し上げます。
大臣は退席していただいて結構でございます。よろしくお願いいたします。
さて、早速質問に入らせていただきます。
安全で安心で、誰も取り残されないデジタル社会の構築について伺います。
行政のデジタル化が進む中で、情報通信ネットワークの活用により私たちの日常はより便利で効率的になるものと思います。一方で、サイバー攻撃等により情報通信ネットワークの機能停止や情報の漏えい等が発生すれば、国民の生活や我が国の経済社会に甚大な被害が発生するおそれがあります。
そこで、国民生活を支える安全で安心なデジタルサービスの提供体制の構築について伺います。
初めに、NICT、国立研究開発法人情報通信研究機構でのサイバーセキュリティー技術等の研究開発の現状と現場への実装について伺います。
NICTでは、巧妙かつ複雑化したサイバー攻撃への対処能力向上に貢献するための、サイバーセキュリティー技術の研究開発に取り組んでいると伺っております。私は、この研究成果を国や地方のサイバーセキュリティーの強化のために活用することが重要である、このように考えております。
そこで、NICTでの最先端のサイバーセキュリティー技術等の研究開発の成果と現場への実装について、現状と今後の計画をお聞かせください。
〔主査退席、鈴木(隼)主査代理着席〕
○山内政府参考人 お答えさせていただきます。
総務省所管の国立研究開発法人情報通信研究機構、NICTでございますが、こちらでは、世界最大規模のサイバー攻撃観測・分析システムなど、サイバーセキュリティー分野における最先端の研究開発を実施をしております。
このNICTの研究開発成果は、地方公共団体におけるマルウェアの感染端末、サイバー攻撃の検知等にも役立てられておりまして、地方のサイバーセキュリティー強化にも貢献をしております。
また、これまでNICTが培ってまいりました膨大なサイバー攻撃関連情報、サイバーセキュリティーに関する知見を活用した産学官による連携基盤、これを令和三年度に設立をいたしました。このCYNEXによりまして、日本発の脅威情報を生成、発信をすることで、社会全体のサイバーセキュリティー対処能力の向上に寄与することを目指しております。
総務省としては、引き続き、NICTと連携をして、我が国のサイバーセキュリティーの更なる向上に貢献してまいります。
○輿水分科員 どうもありがとうございました。
結構前から研究開発が進められて、いろいろな知見も蓄積をされて、そろそろ積極的に現場への実装をしていただきながら、人とともに、それと技術でのセキュリティー対策もしっかりと固めていただければと思いますので、よろしくお願いをいたします。
次に、ナショナルサイバートレーニングセンターにおけるサイバー人材の育成について伺います。
巧妙化、複雑化するサイバー攻撃に対し、国の機関や地方公共団体、また独立行政法人や重要インフラ事業者等において、最先端のサイバーセキュリティー技術の導入とともに、実践的な対処能力を持つセキュリティー人材を配置することも必要であります。
そこで、NICTのナショナルサイバートレーニングセンターにおいて、どのような人材を育成するためにどのような訓練がなされ、どれくらいの人々にその訓練が行われているのかについてお聞かせ願えますでしょうか。
○山内政府参考人 お答えさせていただきます。
今分科員御指摘のとおり、まず、サイバー攻撃に対応するためには、そのためのセキュリティーの人材を組織内に配置をするということが非常に重要でございます。
この組織内のセキュリティー人材は、いわゆる関連する知識を有していることはもちろんでございますが、実際にサイバー攻撃を受けた際に迅速かつ的確に行動ができるという必要がございます。
このようなセキュリティー人材を育成をするために、総務省では二〇一七年度から、NICTのナショナルサイバートレーニングセンターにおきまして、国の機関、地方公共団体、独立行政法人、重要インフラ事業者の情報システム担当者を対象にいたしまして、実践的なサイバー防御演習、CYDERと申します、このCYDERを実施をしております。
CYDERにつきましては、先ほど分科員の方から御指摘をいただきましたNICTの研究開発成果を活用しております。組織のネットワークの環境を模擬した仮想環境で、最新のサイバー攻撃についての知見に基づいて、攻撃への一連の対処方法を体験する演習でございます。この研究開発を活用することによりまして、受講者のレベルに応じた複数のコースを提供しております。今年度は約三千三百名の方に受講いただきました。
総務省といたしましては、引き続き、CYDERによる実践的なセキュリティー人材の育成を通じまして、我が国のサイバーセキュリティーの更なる向上に貢献をしてまいります。
○輿水分科員 どうもありがとうございました。
まさに実践的なということで、そういったCYDERを使って、攻撃される、また場合によっては攻撃する側になりながらお互いの技術を学び合って、それを現場に生かせるような取組を是非進めていただければと思いますので、よろしくお願いをいたします。
続きまして、サイバーセキュリティー被害情報の共有と対策の徹底について伺います。
サイバー攻撃の脅威が高まる中で、攻撃を受けた被害組織がサイバーセキュリティー関係組織と被害に係る情報を共有することは、攻撃の全容解明や対策強化を図る上で大変に重要であります。一方で、実際に被害を公表した場合には自組織の信頼低下につながる場合もあり、その情報共有には慎重にならざるを得ない場合もあるかと思います。
そこで、この問題に適切に対処し、官民の多様な主体がサイバー攻撃や被害を受けた際の被害情報を共有し、迅速かつ適切に対処するためにどのような取組が進められているのか伺います。
○山内政府参考人 お答え申し上げます。
サイバー攻撃の被害に関する情報の共有は、今分科員の方から御指摘もあったとおり、攻撃の全容の解明、対策強化を図る意味で、被害に遭った組織、社会全体にとって有益であるというふうに考えてございますが、実際には、共有、公表による組織の評判への影響、こういうものを懸念をすることなどにより、必ずしも共有が積極的に行われていないという現状がございます。
したがいまして、官民の多様な主体が連携する協議体でございますサイバーセキュリティ協議会の下に、総務省も事務局として参加をいたしました、サイバー攻撃被害に係る情報の共有・公表ガイダンス検討会、この会合を開催をいたしまして、被害に遭った組織が情報共有をする際に参考となるガイダンスの策定に向けて検討を行いました。
本検討会では、昨年の十二月にガイダンスの案をまとめて、本年一月三十日までパブリックコメントを行ったところでございます。この結果を踏まえて、年度内に策定、公表を予定をしてございます。
このガイダンスを幅広い主体の方に御参照いただくことによりまして、関係省庁、それから業界における情報共有組織の活動を通じまして、社会全体で円滑かつ効果的にサイバー攻撃の被害に関する情報共有が一層進むということを期待をしております。今後、関係者への普及啓発を進めてまいります。
○輿水分科員 どうもありがとうございました。
このガイダンスによってそれぞれの業界ごととか関係省庁がその情報を共有をしていく、そういった仕組みができ上がって、そして対策もより早く、スピーディーに打てるようになるということは分かったんですけれども、その上で、業界ごととか関係省庁とかそういったものも全て一元的に取りまとめて、情報をしっかりと掌握をして対策を打てるような、そんなこともあってもいいのかなということで、今後是非検討をしていただければと思いますので、よろしくお願いをいたします。
それでは、次に移らせていただきます。
行政書士による、デジタルに不慣れな住民のマイナポータルの利用におけるサポート体制の構築について伺います。
市民生活が多様化し、自治体の担い手不足も懸念される中で、行政のデジタル化の重要性が増しています。行政窓口で申請書類を記入しなくても簡単に手続ができる書かない窓口は、その第一歩だと思います。さらに、窓口に行かなくてもオンライン上で様々な手続ができる行かない窓口まで発展させることが必要であると思います。
この書かない窓口、行かない窓口は、公的個人認証を入口とするマイナポータルの利用が必要になります。ここで大切なことは、高齢者などデジタルに不慣れな住民一人一人に寄り添った、きめ細かなサービスを実現することであると思います。そのためには、マイナポータルの操作をサポートする人員体制の整備が必要です。
書かない窓口では、行政窓口で職員がサポートするので、誰がいつ何をサポートしたのか履歴も残り、安全で安心なマイナポータルの利用が可能であります。一方で、行かない窓口において、デジタルに不慣れな住民には誰かにサポートしてもらう場合があるかと思いますが、この場合、現状のシステムでは、誰がいつ何をサポートしたのか履歴が残らず、場合によっては成り済ましによる不正なアクセスの発生が懸念をされるところでございます。
そこで、行かない窓口を安全で安心なものにするためには、今日、行政相談や様々な行政手続を通して地域住民に寄り添ったサービスを実施している行政書士による、デジタルに不慣れな住民のマイナポータルの利用におけるサポート体制を整備することは大変有意義である、このように考えておりますが、見解をお聞かせ願えますでしょうか。
○内山政府参考人 お答えいたします。
御指摘いただきました現行のマイナポータルでは、地方自治体が登録をした手続について、地方自治体宛ての電子申請ができる機能を提供しているところでございます。これらの手続の中には、それぞれの地方自治体の設定にもよりますけれども、本人からの委任状を申請の添付書類として、行政書士等の代理人が自己のマイナンバーカードで電子署名を行うことにより代理申請ができるものもありまして、行政書士等からのサポートを受けることができるというふうに承知をしております。
なお、この代理申請では、現状、紙の委任状を画像として添付する必要があるなどの課題があるというふうに認識してございます。
こうした課題への対応を含めて、行政書士の方々を始めとする国民の皆様の声に耳を傾けながら、利用者に安心してマイナポータルを利用していただけるよう、サポート体制の整備やシステムの在り方を検討させていただきたいというふうに思ってございます。
○輿水分科員 どうもありがとうございます。
例えば、サポートする際の行政書士の資格を確認をし、そして、その方だったら大丈夫ですよと。そして、その操作履歴を保存できる環境なんかが整備できれば、ちょっとしたことでもサポートする、安心してサポートさせてもらえ、ちゃんと履歴が残る。そしてそういう方以外はサポートができない。それでまた安全が担保できる。このようなことで、より安全で安心な行かない窓口なんかもできるのではないか、このように思いますので、是非御検討をお願いしたいと思います。
続きまして、マイナポータルの基盤であるLGWANの安全性と冗長性について伺います。
LGWANは、地方公共団体の組織内ネットワークを相互に接続し、地方公共団体と国の各省との、また住民等との間の情報交換手段を確保するものであります。これは先ほどのマイナポータルの基盤でもあります。
そこで、書かない窓口、行かない窓口を安全に安心して活用するためには、その基盤であるLGWANの安全性と冗長性の強化が必要であると考えますが、その現状についてお聞かせください。
○吉川(浩)政府参考人 お答えいたします。
LGWANは、自治体間及び自治体と政府間を相互に接続した行政専用の閉域ネットワークでありまして、ファイアウォールの設置や通信経路におけるデータの暗号化、また専門家による二十四時間三百六十五日のセキュリティー監視などにより、高度な安全性を確保しております。また、二つの異なる通信キャリア網でネットワークを二重化することで冗長化を図っております。
このように、LGWANは、自治体間及び自治体、政府間の安全な通信の確保において極めて重要な役割を果たしているところでございますが、最新のサイバー攻撃の脅威や最新のセキュリティー技術の動向も踏まえまして、引き続きネットワークの安全性と冗長性の確保に努めてまいります。
○輿水分科員 どうもありがとうございました。
それでは、次の質問に移らせていただきますが、大規模災害に備える、救命と医療の広域連携について伺います。
初めに、本日発生したトルコ南部の地震、また今月六日に発生したトルコ・シリア大地震により犠牲になられた方々に深く哀悼の意をささげるとともに、被災された方々、また支援に当たられている方々の安全と無事、心よりお祈りを申し上げます。
さて、日本においては、現在、首都直下地震や南海トラフ巨大地震などの発生が予想されているところでございますが、大規模災害では救助や支援の遅れや、電気、水道、通信などのインフラの復旧に時間を要することが想定され、被害の予防や発災後の迅速で効果的な対応が求められます。
そこで、大規模災害に備える消防や医療の広域連携について伺います。
初めに、緊急消防隊は、被災地の消防力のみでは対応が困難な大規模な災害の発生に対して、消防庁の要請により出動し、市町村の消防本部との連携の下、被災周辺地域の拠点において部隊が編成され、現場での救援活動を展開するというふうに伺っております。この緊急消防隊が迅速かつ的確に現場での救援活動を展開するためには、様々な機材の整備とともに、高度な情報収集能力や指揮、連携能力が求められます。
そこで、首都直下地震や南海トラフ地震のような大規模災害が発生した場合、どんな指揮系統の下で、具体的にどんな地域の消防隊がどのような装備でどんなタイミングでどんな場所に集結するのか、また、集結した拠点においてどのように情報を収集し、整理し、どのように被災地での救援活動が展開されるのか、具体的にお聞かせ願えますでしょうか。よろしくお願いいたします。
○澤田政府参考人 お答えいたします。
緊急消防援助隊、緊援隊につきましては、基本的に、被災地の都道府県知事から消防庁長官に応援要請し、消防庁長官から被災地外の都道府県知事に出動の求め又は指示を行い、被災地に部隊が出動することになってございます。
出動の際には、被災地の近くに進出拠点を消防庁が決定いたしまして、緊援隊は、決定後直ちに進出拠点に一時的に集結した後に、被災地に向かうことになります。
また、具体的に緊援隊としまして出動する隊についてでございますが、消火小隊を始め、救助用資機材を装備します救助小隊、必要な食料やテントなどを備え、輸送、補給活動を行う後方支援小隊などとなりまして、これらが都道府県大隊を構成し、出動いたします。
また、それに先立ちまして、各都道府県大隊が円滑に活動できることが重要でございますが、指揮支援部隊及び統合機動部隊が、出動の求め又は指示後一時間以内に迅速に出動することとなってございます。その中でも統合機動部隊につきましては、ドローンなどを用いまして被災地の情報を収集し、また航空小隊に属する消防防災ヘリにより収集されました上空からの情報とともに、後続する部隊に共有をいたしております。
緊援隊が被災地に到着した後につきましては、被災地に関する情報が集約される被災地の市町村長の指揮の下で、消火、救助等の活動が行われることになります。
今後とも、引き続き、緊急消防援助隊が迅速かつ的確に活動できるよう、消防本部や自治体からの意見を丁寧に聞きまして、基本計画の見直しや、無償使用制度による特殊車両等の整備、補助金や地方財政措置による消防力維持のための財政支援などによりまして、体制整備に万全を期してまいります。
○輿水分科員 どうもありがとうございました。
まさに、情報収集については、ドローンを活用していただいて上空から現場の実態を確認して、それを本部で整理をしていく、そして、どこに何が必要なのか、そんなことも是非進めていただければと思います。
また、今きっとドローンにはカメラしかついていないと思うんですけれども、場合によっては、現場の人を励ますために、スピーカーをつけて、ここで頑張ってくださいねとか、こうですよとか、今状況はこうなんですなんということも伝えられるような、そんな装備も検討していただければと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
続きまして、大規模災害により医療が逼迫した都道府県に対する全国規模でのDMAT、災害派遣医療チーム等の派遣体制の整備について伺います。
首都直下型や南海トラフ地震などの大災害での消防による救援活動は、今のそういった特別な計画によって全国規模で迅速かつ適切な対応がなされることは確認されましたが、医療の提供においては、まさに、都道府県では、大規模災害に備えて、病院機能を維持するための施設の耐震化の促進や、EMIS、広域災害救急医療情報システムによる情報連携体制を維持するために衛星回線への接続とか、あるいは通常の六割程度の発電容量を備えた自家発電体制の整備など、災害対策を着実に進められていることは伺っております。
また、災害発生時の現場への迅速な医療の提供のために、指定医療機関の医師や看護師で構成されるDMATを編成し、都道府県保健医療調整本部の要請に応じて現場への医療が展開される体制も整えられていると伺っておりますが、ここで、首都直下地震や南海トラフ地震のように広域、広範囲に及ぶ被害が想定される場合には、都道府県だけでは対応することが困難な場合もあるかと思います。
そこで、大規模災害により医療が逼迫した都道府県に対して、全国的な規模でのDMAT等の派遣における指揮系統や手順の整備の現状と今後についてお聞かせ願えますでしょうか。
○森光政府参考人 災害派遣医療チーム、DMATにつきましては、都道府県がDMATを派遣することができる医療機関をDMAT指定医療機関として指定をいたしまして、災害発生時には、DMAT指定医療機関に所属しますDMATが、都道府県からの要請に応じて医療活動を行っているということでございます。
議員から御指摘をいただきました広域の派遣、これのスキームでございますけれども、被災都道府県において、管内のDMATだけでは対応が困難である、更なる支援が必要と判断した場合には、被災をしていない都道府県に対して災害対策基本法に基づきまして応援を求め、当該都道府県が管内のDMAT指定医療機関に対しDMATの派遣を要請するということが行われます。派遣をされましたDMATは、被災都道府県のDMAT調整本部、ここにおいてその活動が統括されるという仕組みになってございます。
なお、DMATは、派遣先であります被災した都道府県の負担にならないよう、DMATの活動に必要な医療資器材、医薬品、これだけのみならず、食料や燃料、そして宿泊場所等については自ら確保しながら継続した活動を行うということを基本としております。
引き続き、厚生労働省といたしましては、都道府県と連携し、必要な災害医療の人材の育成、これを含めました災害医療提供体制の拡充に努めていきたいと考えております。
以上でございます。
○輿水分科員 どうもありがとうございます。
まさに災害が発生し、そして、自分のところのDMATだけ、医療だけではもう間に合わない、いろいろな病院も被害を受けてしまった、そのときにはまず手を挙げて、そしてどこかの都道府県にお願いをする、そしてお願いをされたところは、その地元のDMATの皆さんに、今日こういう応援の要請が来ました、どうですか、大丈夫です、うちで行かせていただきますということで、それでは行きましょう、そういう流れになるということでよろしいですね。よく分かりました。
としたら、今度は、事前に都道府県同士の連携も、もしこういうことがあったらこんな連携で、こことこうやって連携をしながらというそういったこともうまく調整をしながら、いざというときにその連携がスムーズにいくような、そんな取組もしっかりと進めていただければと思いますので、よろしくお願いをいたします。
また、DMATの皆さんも、自給自足で、全て、資器材も持って、薬も持って、そうやってできるということで、その辺のきちっとそれを更新したり維持をしていくことも大変なのかなと思いますので、その辺に対しての適切な対策もよろしくお願いを申し上げます。
それでは、最後の質問に入らせていただきますが、被災現場での緊急消防隊やDMAT、災害派遣医療チームの連携について伺います。
ここで、被災地の緊急消防隊とDMATの情報連携は、被災者の救援や救護を迅速かつ適切に進める上で非常に重要と考えます。先ほどのドローンの情報なんかも、こういうところにけが人がいるがこういう状況になっている、だったらこういうメンバーが行っていただいた方がいいとか、ちょっと近寄れないのでまずこういう態勢で道を開けますとか、そんな情報連携があった方がいいのかな、このように思うんですけれども、その現状と今後についてお聞かせ願えますでしょうか。
○澤田政府参考人 緊急消防援助隊、緊援隊を始めとします消防機関とDMATの情報共有、そして活動調整につきましては、被災者の救援、救護を迅速かつ的確に進める上で非常に重要でございます。被災都道府県や被災市町村の災害対策本部に設置されます活動調整会議でこれが行われることとなってございます。
活動調整会議におきましては、各機関の活動や要救助者に係る情報、救急搬送と搬送先病院に係る情報などの共有や調整が行われておりまして、緊急消防援助隊を始めとする消防機関やDMATが連携を図りながら効果的に活動を行える体制となっております。
また、被災現場におきましても、必要に応じて現地の合同調整所を設置をいたしまして、緊援隊やDMAT等の活動主体が円滑に連携、調整しながら活動することができるよう取り組んでおります。
消防庁といたしましては、DMATを始め関係行政機関との連携につきまして、更に効果的に行えるよう、大規模災害時の救助・捜索活動における関係機関連携要領を今年度作成をいたしまして、具体的な連携項目あるいはトゥー・ドゥー・リストをお示ししております。今後は、この要領に基づきまして全国各ブロックの訓練や各自治体での訓練を行うことなどによりまして、関係機関との更なる連携能力向上に努めてまいりたいと存じます。
○輿水分科員 どうもありがとうございました。
まさに、消防庁の、自治体の消防との連携とか、あるいはドローンを活用してのそういった情報だとか、あるいは消防庁の庁舎ごとで通信が途絶えたときも、そういった連携を取りながら遠距離の現場の確認をするとか、消防のそういういざというときの情報というのは結構重要なのかなと。そういった情報を関係者としっかりと連携をしていただきながら、いざというときに迅速で的確な対応が取れる、こういった体制を是非整えていただければと思いますので、よろしくお願いをいたします。
以上で私の質問を終わらせていただきます。大変にありがとうございました。
○鈴木(隼)主査代理 これにて輿水恵一君の質疑は終了いたしました。