・地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出第二三号)
・持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第二八号)
○渡辺委員長 次に、輿水恵一君。
○輿水委員 公明党の輿水恵一でございます。
本日は、貴重な質問の時間をいただきまして、まことにありがとうございます。
私も、今、日本というのは、全国民が健康保険に加入をして、必要な医療が必要なときに適切に受けられる、そういったすばらしい国であるというふうに思います。しかし今、もう一方で、世界でも類を見ない高齢化が進む、また人口減少が進んでいく、こういったときに、この保険制度をどうやって持続可能なものにしていくのか、本当に大きな岐路に立たされている、そういったときであると思います。
本日は、この国民健康保険法等の一部を改正する法律案に関連しまして、この医療保険制度をいかに持続可能なものにしていくのか、そういった観点で何点か質問をさせていただきたいと思います。
初めに、国民健康保険の改革についてでございます。
まず、今回の改正で各市町村の国保財政運営を都道府県に移行することとなりますが、現在市町村ごとになっている保険料について、いきなり都道府県ごとに整理するというのは当然難しいことであると思います。
実際、大病院を中心に医療体制が整っている地域、あるいは近くに医療機関がない医療過疎の地域、あるいはまだ若い世代が多い地域や高齢化が進んでいる地域など、一人当たりの年間の医療費、あるいは全体の給付総額、市町村によってさまざまであると思います。
さらに、市町村によって、保険料の上昇を抑えるために一般会計から繰り入れをしている、そして補填をしながらさまざまな形で保険料が設定されている、そういった現状があると思います。
ここで、今後、都道府県においてこの国保の財政面の管理がなされる中で、市町村ごとに行われていた一般会計の繰り入れ、三千四百億と言われているこの繰り入れも含め、各市町村の保険料はどのように調整がなされるのか。各市町村の低所得者数に応じて財政を支援してきた保険者支援制度のあり方も含めて、考え方をお聞かせ願えますでしょうか。
○橋本大臣政務官 お答えをいたします。
まず、今回の改革によりまして市町村ごとの保険料水準はどのようになるかということですけれども、国保の財政運営の責任の主体となる都道府県は、市町村ごとの医療費水準、所得水準に応じて各市町村が負担する納付金を決定するとともに、納付金の納付に必要となる市町村ごとの標準保険料率を示すこととしておりまして、市町村が、都道府県が示す標準保険料率を参考に、それぞれの保険料率を決定するということになっております。
要するに、都道府県でいきなり一律にするという話ではなくて、その市町村ごとの状況などを見計らって、都道府県が標準的にはこうでしょうというのを示して、最終的には市町村が決定する、こういうような仕組みで保険料率は決められます。
その際、多くの市町村が赤字補填のために行っております一般会計繰り入れにつきましてですけれども、国保の健全な財政運営のため、これまでも計画的、段階的に解消するようにお願いをしてきたところでございまして、今後とも、収納率の向上や医療費適正化の取り組みにあわせ、保険料の適正な設定などにより赤字の解消に取り組んでいただきたい、このように考えております。
また、今回の国保改革では、国保の厳しい財政状況に鑑み、毎年約三千四百億円の追加的な財政支援を行うこととしておりますけれども、具体的には、平成二十七年度から、消費税財源を活用し、国保保険料の軽減対象となる低所得者の数に応じた財政支援である保険者支援制度を約一千七百億円拡充するということ、これは御質問のあったところでございますが、このように拡充をさせていただくということ。
あと、ほかにも、平成三十年度以降、子供の多い自治体や医療費適正化等の取り組みを進める自治体に対する財政支援をさらに行うということで、国保の財政基盤の強化を図るとともに、保険料の伸びの抑制などの負担軽減につなげていきたい、このように考えているところでございます。
○輿水委員 ありがとうございます。
まさに、市町村ごとでやっていたものを、指針は出したとしても、急激に保険料が上がるというのはなかなか難しいわけで、丁寧に、また現場と連携をとりながら、慎重に進めていただけるものと期待をしております。
次に、あらゆる所得階層の皆様が、医療が必要になった方々のためにその負担を互いに支え合う健康保険制度の持続性を維持するためには、受益や能力に応じた保険料負担の適正化も重要な課題であると思います。このとき、国民の納得が得られる、そういった保険料の設定がいかになされるのか、ここが非常に大事であるというふうに考えております。
そこで、高所得者の上限の設定のあり方あるいは低所得者に対する軽減策など、全体観に立っての保険料のきめ細かい設定について、その取り組みの現状と今後についてお聞かせ願えますでしょうか。
○唐澤政府参考人 国民健康保険の保険料でございますけれども、先生の御指摘ございましたように、各市町村ごとに所得の水準などもかなり違うような実情もございます。
そういうことで、私どもはこれまでも、保険料負担の公平性を確保して、そしてできるだけ御納得いただけるようにということで、負担能力のある方につきましては国保保険料の賦課限度額の段階的な引き上げということをお願いしてまいりました。これはいわゆる上限ということでございます。
それから、他方で、非常に国保の場合は低所得者の方が多い、年金だけの収入の方も多いというようなこともございます。こういう方々につきましては、直近の平成二十六年度にも応益割保険料の軽減の対象者を約四百万人拡大するというような措置を講じまして、これは消費税財源を活用しているわけでございますけれども、低所得者対策の拡充を行ってきたところでございます。
今回の改革におきましても、この国保保険料の賦課限度額につきましては、各市町村の御意見を踏まえながら、段階的な引き上げを検討してまいりたいと考えております。
また、低所得者の方につきましては、平成二十七年度から、先ほど御指摘ございましたように一千七百億円の財政支援の拡充ということを行ってまいりますので、今後とも引き続き負担能力に応じた負担ということをお願いしてまいりたいと考えております。
○輿水委員 どうもありがとうございます。
まさにこの保険料の設定についても、一人一人国民に丁寧に説明をしていただきながら、納得の上で支え合いの保険制度を守り抜く、そういった道筋をしっかりとつけていただければと思います。
続きまして、ここから、先ほどもいろいろ話題になってきた、私も一番大事にしていきたいところで、先ほどの質問にもあったと思いますが、今後の市町村による疾病予防や健康増進の取り組みについて伺いたいと思います。
高齢化の進行に対して特に重要なのは、やはり一人一人の疾病予防と健康増進であると思います。今後は、都道府県が財政管理、あるいは保険料等の指針をもって調整を行い、市町村が予防や健康増進への取り組みを担いながら、互いが車の両輪となって、国保の持続に向けてさまざまな取り組みが進められるものと思います。
特に、市町村ごとの生活習慣病予防の活動が積極的に進められ、国民の健康寿命を延ばせるかどうか、ここが大事であり、そこで、市町村によってもう積極的に取り組まれているところもあるんですけれども、高齢化のそれぞれの実態もしっかり加味しながら、そういうものを適切に評価し、保険料等の減免など、市町村の疾病予防や健康増進への努力が報われるような施策を積極的に推進すべきと考えますが、お考えをお聞かせ願えますでしょうか。
○永岡副大臣 お答えいたします。
保険に入っていらっしゃる方の健康の保持増進、それに努めるということは大変重要な課題でございます。
今回の国保改革後も、市町村におきましては、地域住民の方との身近な関係の中で、きめ細やかで効果的な保健事業に取り組んでいただきたい、そういうふうに考えております。
市町村によります保健事業に対しましては、これまでも一定の財政支援を行ってきたわけでございますが、これに加えまして、今回の国保改革では、保険者努力支援制度を創設いたしまして、予防、健康づくりを初めとしまして医療費の適正化などに積極的に取り組んでいただきます自治体への財政支援を行うこととしております。
なお、財政支援におきます評価指標、それを検討するに当たりましては、後期高齢者支援金の加算・減算制度で用いられております指標に関する今後の検討状況も参考にしてまいります。
○輿水委員 ありがとうございます。
まさに、この指標というものをしっかりと定めることによって、国民がどういった方向で疾病予防や健康増進に向かうか、そういった方向性がある程度決まってくるのかなと。それを明確にすることが大事なのかなと私は思います。
先ほど大臣の方からもありました、糖尿病のそういった課題が今現場に起こっていると。私も、まさにその糖尿病というものに着目をしていくことも有意義ではないかな、こういうふうに考えるわけでございます。
ここで、厚労省が実施した国民健康・栄養調査によりますと、糖尿病が強く疑われる人は約九百万人、また、糖尿病の可能性を否定できない人は約一千三百万人。したがって、糖尿病と推定される方は全国で二千百万人、こういう数字がかつて出ました。そして、この中で問題になるのは、この糖尿病が疑われる人の中で約四割がほとんど治療を受けたことがない、こういった現実でございました。
糖尿病を治療せずに長期間放置してしまいますと、糖尿病性の神経障害や網膜症、また、先ほどの、糖尿病性の腎症などを発症する。特に、糖尿病性腎症は、糖尿病によって腎臓の働きが低下する病気であり、そのまま放置しておくと、人工透析、そういったことが必要になってしまう。
先ほど大臣の方から言われましたが、人工透析になると、一人当たりの年間の医療費が四百万円を超えるとも言われている。
しかし、医療費の問題だけではありません。人工透析は、本当に、定期的な透析が必要になるということで、一人一人のそういった活動に対しても大きく制限がなされてしまう、そういった問題があります。
そこで、生活習慣が起因する、国民病とも言えるこの糖尿病にしっかりと着目をして、ここに、予防や健康増進への取り組み、その中身を評価しながら、国民を糖尿病から守るための事業、こういったものを積極的に強力に進めること、これは大変有意義なことであるのかなと思うんですけれども、その点についての見解をお聞かせ願えますでしょうか。
○永岡副大臣 患者数が増加傾向にありまして、腎不全などの重大な合併症を引き起こすおそれのあります糖尿病への対策、これは本当に国民の健康寿命を延ばすためにも大変重要な課題でございます。
これまでも、糖尿病を含む生活習慣病の予防対策といたしまして、保険者による特定健診ですとか、あとは保健指導を進めてきたところでございます。
今後は、特定健診、保健指導をさらに進めるとともに、レセプトですとか健診の情報を活用いたしました保険者のデータヘルスを進める中で、糖尿病の重症化予防などの取り組みも進めていくこととしております。
大臣がこの間訪問いたしました呉市、または東京の荒川区などは、大変取り組みが進んでいるということも聞いております。
国におきましても、平成二十六年から始まっておりますけれども、ことしの予算の中では、保険者が糖尿病の重症化予防を行った場合の支援を行うこととしておりまして、こうした取り組みを通じまして、糖尿病の発症予防から重症化の予防に至るまで、糖尿病対策を進めてまいります。
○輿水委員 どうもありがとうございます。
まさに、この糖尿病、そして糖尿病に着目していろいろな取り組みを進めるということは、糖尿病は生活習慣病でございますので、生活習慣が改善されてくる。ということは、高血圧症だとか高脂質、そういった血液の問題にも適切に反映されるという部分で、本当に国民の疾病予防、健康増進の底上げがなされるということで、一つの指標として持ちながら、そして具体的に取り組める、そういったいい内容だと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
次に、具体的に、いろいろなデータヘルスでこういう実態がわかりました、では、それをどういうふうな形で改善していくのかという現場に目を向けたときに、やはり一つ重要になるのが、私たちが毎日とっている食にちゃんと着目をして、そこをどういうふうにやっていくかということが大事になるのかなと。問題があったけれども問題が放置されていたのでは何もならない。具体的には、日々の食生活というものをどのような形でしっかりとしたものにしていくのか、ここが重要な問題があるのかなというふうに思うわけでございます。
我々も健康診断をやります。そして、高血圧症、糖尿病、あるいは特に多いのが脂質異常症などだと思うんですけれども、あっても、さあ、きょうお昼御飯は何を食べようかなといったときに、体にいいものといっても、こう見ると、余り、どれがいいのかどれが悪いのか、よくわからない。
それで普通に食べて、また来年も同じ結果が出てしまったら、それは情けない話になりますので、どうやって健康にいいものを選択できる環境をつくるのか。まず病気を治したい、そして次に、現場に行ったときに、これを食べると体にいいのかな、これを食べると来年の健康診断は改善ができるのかもしれない、そういったものに取り組める環境づくりもやはり必要なのかな、こういうふうに考えるわけでございます。
そして、以前、そういった観点から、国民が健康を意識した際に、よい食を選択できる環境整備に関する取り組みについて質問をさせていただきました。そのときに、厚労省の方では、そういった問題について検討を進めていくという御答弁をいただいたんですけれども、この進捗状況をまずお聞かせ願えますでしょうか。
○新村政府参考人 お答えいたします。
厚生労働省といたしましては、健康寿命の延伸を目指しまして、若いときから食事の内容を整えるということが重要であると考えております。
そのため、第二次健康日本21におきまして、主食、主菜、副菜を組み合わせた食事を食べるなどの目標を設定しております。
その実現を図るためには、今先生から御指摘がありましたように、食の選択を通じていい食を選ぶというような、食環境の整備も大変重要なことと考えております。
このため、平成二十五年六月に、日本人の長寿を支える「健康な食事」のあり方に関する検討会を立ち上げまして、平成二十六年十月に報告書を取りまとめたところでございます。
この中で、健康の維持増進に必要とされる栄養バランスの確保の観点から、消費者が、市販された料理、すなわち調理済みの食品ですが、この中で主食、主菜、副菜を組み合わせた食事をとることができるよう、食事パターンの内容が示されているところでございます。
現在、この報告書を踏まえまして、多方面の意見を聞きながら、国民の健康に資する方策を検討しているところでございまして、こうした取り組みを通じて食環境の整備の推進を図ってまいりたいと考えております。
○輿水委員 ありがとうございます。
まさに、高齢者の医療が年々、年齢を重ねるごとに医療費が膨らんでくるんですけれども、高齢者になってから対策を打つのではなくて、若い時代から食生活というものをきちっと保ちながら健康管理をしていく、そのことが基本ではないのかなというふうに考えるわけでございます。
私たち公明党も、今後、高齢化社会の中にあって、地域の活力をいかに保つか、その視点で、今まで健康寿命、そういった言葉があったんですけれども、それから一歩進んで、活動寿命をいかに延ばすか、そういった観点からも日々の食というのは非常に大事になるのかな、このように感じております。
また、今の加工された食品に対して、どういった表示をしながら、選択ができる環境をつくるか。
具体的には、加工された食品だと、スーパーやお弁当屋さん、レストランなんかも、日々の生活の中でそういったものが目に入るようになりますと、これは、食だけではなくていろいろな部分で健康に気を使うようになる。そうすると、運動もしようかな、ちゃんと休養もとって、やはり健康づくりというのは大事だな、そういう健康づくりに対しての国民の意識改革にもつながる、そういったものであるかなというふうに感じておりまして、しっかりと進めていただければと思います。
ここで、最近、自分の健康に責任を持ち、それを管理するセルフメディケーション、そういったものが注目されていますが、まさに健康というのは、行政もいろいろな施策をやるんですけれども、最終的にはやはり個人の意識、個人の取り組みというのが結構重要になると思うわけでございます。
そして、そんな中、個人の健康管理や疾病予防などの自助努力とその成果によってポイントがたまり、また、たまったポイントをさらに健康づくりのために使っていただこうというヘルスポイント制度とか、あとは、日々の運動や食事などの生活改善や、健康診断の受診、健康講座やスポーツ教室、ボランティア活動などへの参加、これは市町村が指定した健康づくりメニューだと思うんですけれども、そういったものに参加することによってさまざまな特典を受けられる健康マイレージ制度などを導入している地域がふえていると聞いております。
国としてもこのような個人の取り組みを積極的に支援していく、こういった取り組みを全国展開を図ることも非常に重要ではないかと思うんですけれども、その点についての見解をお聞かせ願えますでしょうか。
○永岡副大臣 委員御指摘のとおり、予防、健康づくりに取り組む加入者に対しまして、ポイントを付与したり、また健康グッズなどと交換できるようにするなど、予防、健康づくりのインセンティブを提供する取り組みにつきましては、既に一部の健保組合または市町村で保健事業として実施されております。
このように、保険者が加入者に対して予防、健康づくりのインセンティブを提供する取り組みは大変重要と考えております。また、今回の改革案につきましても、保険者の努力義務として位置づけているところでございます。
今後、保険者が保健事業の中で実施する場合の具体的なガイドライン、これを国が策定することによりまして、予防、健康づくりに向けた取り組みをより一層推進させていただきたいと考えております。
○輿水委員 どうもありがとうございます。
保険制度の改革から健康増進の取り組み、そして個人の取り組み、また現場の食への取り組みと、いろいろるるお伺いしました。
ここで、最後に、塩崎厚生労働大臣に全体的に伺いたいんです。
今回の持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部改正、これは、今後の改革の第一歩というか、まだまだいろいろなことをやらなければいけない、そういうものであると私は思います。互いが互いを支え合う健康保険制度は、国民がいざというときに必要な医療が適切に受けられる、生活の安心の基盤であると思います。
ここで、平成二十四年度の保険者ごとの加入者の平均年齢と一人当たりの年間医療費、ちょっとデータを見させてもらったんですけれども、年間の平均が、組合健保が三十四歳で約十四万円、協会けんぽは平均年齢三十六歳で約十六万円、これが、国保になりますと平均年齢五十歳で約三十二万円、そして後期高齢者医療制度では平均年齢が八十二歳、当然ですけれども、八十二歳で九十二万円と、やはり、基本的には年齢を重ねるに従って一人当たりの年間医療費も反り上がっている、そういった現実がございます。
今後、高齢化がさらに進む中で日本の健康保険制度を守るためには、保険料や自己負担のあり方などの適正化だけではなく、まさに、高齢化の進行に対して、若い世代からの健康づくりを適切に進めながら、いつまでも元気で自立した生活が送れる社会の構築が必要であると思います。
そこで、大臣に、少子高齢化あるいは人口減少社会の進行に対して今後どのように対応し、日本の健康保険制度を守ろうと考えているのか、またその御決意について、お声を一言いただけますでしょうか。
○塩崎国務大臣 輿水先生からいろいろな大変建設的な御指摘を頂戴いたしました。
今回の改革は、皆保険制度がスタートした一九六一年から見れば半世紀ぶりの大改革であり、国民健康保険については都道府県単位で財政運営もやってもらおうということでありますが、こういった財政的なものとか制度的なものを改革することはあくまでも手段であって、先ほど来お話が出ているように、どうやって健康であり続けるか、活動年齢という言葉がありましたが、健康長寿をいかに長くしていくのかということが一番大事であり、また同時に、助け合いの仕組みとしての国民負担をどう持続可能なものにしていくかという観点が非常に大事。
ということになれば、どうやって、健康を実現していくことによって、医療にお世話にならなくてもいい、あるいはそのずっと手前で医療の観点から健康づくりに資する手だてを打っていくか、そして、その責任を今まで以上に、保険をやっていらっしゃる、保険者の皆さん方に担ってもらうか、こういうことだろうと思うんです。
そのためには、データをきっちり分析して、その上でデータに基づいた健康づくり、予防というのをやっていくということが大事で、この間、呉で拝見させていただいたのもそうでありますし、きょうは出ませんでしたが、きょうは糖尿とあと高血圧とかは出ましたが、例えば骨粗鬆症なんというのも物すごく、実は一千万人を超える患者さんがおられるわけで、これを防ぐことによって、どれだけ将来の、介護に至るまでのコストと、生活水準の御本人にとってのマイナスというものを防げるかということもございます。
今回の保険者努力支援制度などに代表されるようなインセンティブを強化する中で健康づくりを進めていく、予防を進めるということで、国民の健康をさらに増進していくということがこの保険制度を通じてできるようにやっていきたいなというふうに思っての改革でございますので、また御理解と御協力をよろしくお願いいたしたい、こう思います。
○輿水委員 どうもありがとうございます。
まさにさまざまなその実態を、まだまだレセプトデータをもとにしっかりと管理しながら、そこに具体的にどういった手が打てて、国民が健康で、先ほどの活動寿命じゃないですけれども、そういった寿命を延ばせるか、ここが勝負だと思いまして、そういった点、また今後さらに力強く進めていただければというふうに思います。
きょうはこれで質問を終わらせていただきます。大変にありがとうございました。