・政府参考人出頭要求に関する件
・参考人出頭要求に関する件
・科学技術、イノベーション推進の総合的な対策に関する件
○竹本委員長 次に、輿水恵一君。
○輿水委員 公明党の輿水恵一でございます。
本日は、質問の機会を与えていただきまして、心より感謝を申し上げます。
私は、本日は、大臣所信に対しましての、総合科学技術会議を中心とした日本のイノベーション、その取り組みのあり方について確認をさせていただきたい。また、そういったものを踏まえての、個人情報は保護しつつも、パーソナルデータ、これをいかに活用して、そのイノベーションに追い風を送っていくのか。そういった視点で質問をさせていただきたいと思います。
日本は、どう考えても、エネルギーあるいは資源を輸入して、そして製品を、またサービスをどう展開していくか、やはりここに成長の鍵がある、これは昔からそういう状況であると思います。
そのような中で、総合科学技術会議が果たす役割というのは非常に大きい。総合科学技術会議といっても、具体的に何がスタートするかというと、その中からいろいろなプログラムがスタートしながら、その成果を具体的な産業あるいは雇用に結びつけていく、そういったことになるのかと思います。
今日まで、最先端研究開発支援プログラム、FIRST、あるいは最先端・次世代研究開発支援プログラム、NEXTプログラム、そういったもので一つ一つ成果をおさめてきているところでございますが、今回、大臣の所信にありました戦略的イノベーション創造プログラム、いわゆるSIPと革新的研究開発推進プログラム、ImPACT、この内容について確認をさせていただきたいと思います。
いずれにしても、それぞれのプログラムについての課題の設定等の大きな道筋については総合科学技術会議で決定をする。ということは、この会議でどういったものが決定し、どういう道筋で進められるか、ここを間違ってしまっては後のものがつながらなくなってしまうということで、ここが非常に肝心だなというふうに感じているところでございます。
まず、SIPの推進につきまして、この課題の設定における考え方、またその辺の取り組みについてお聞かせ願えますでしょうか。
○倉持政府参考人 御説明申し上げます。
委員御指摘のように、総合科学技術会議でございますけれども、内閣総理大臣のリーダーシップのもとに、科学技術・イノベーション政策の推進のための司令塔として、我が国全体の科学技術を俯瞰して、総合的、基本的な政策の企画立案、総合調整を行うものでございます。
お尋ねの戦略的イノベーション創造プログラム、SIPでございますけれども、このプログラムは、まさにその総合科学技術会議の司令塔機能を強化すべく、内閣府に予算を計上して、四つの分野を対象に、府省横断的な重要課題を設定して、基礎研究から実用化、事業化までを見据えた研究開発に対して機動的に予算を配分するというプログラムでございます。
四つの分野と申しますのは、エネルギー、次世代インフラ、地域資源、そして健康・医療分野というものでございますけれども、このうちの三つ、エネルギー、次世代インフラ、地域資源の三分野につきましては、府省一体となった取り組みの必要性、社会や産業界のニーズ、国内外の将来の市場、雇用の規模、あるいは我が国の国際競争力強化の方向性などの観点から、重要な十課題を、昨年九月に開催されました総合科学技術会議において設定したところでございます。
残りの健康・医療分野の研究開発に対しましては、総合科学技術会議におきまして全体の予算額の三五%を配分いたしまして、具体的な研究につきましては健康・医療戦略推進本部が実施することとしているところでございます。
○輿水委員 ありがとうございます。
将来につながる四つの分野、その中から十課題選定をして進められるというふうに今伺いましたが、まさにその十課題、私も見させていただきまして、やはり今の時代に、また将来非常に必要な、そういった課題についての選定がなされている。
その上で、ここで具体的に成果をどのように出していくのか、そこになると、SIPプログラムの中で、プログラムディレクターが中心となって、研究の目標の設定、また進め方をしっかり具体的に提案しながら、実現に向けて一歩一歩前進をしていくものだと思います。
結局、プログラムディレクターがしっかりしていないと、その研究、幾らいいテーマがあってもしっかりとした産業等に結びついてこない、そういう問題があると思うんですけれども、このプログラムディレクターはどのような形で選任がされているのか。また、これは研究項目ごとに選定されるんだと思いますけれども、どういう視点で選定するのか。また、目標の設定、あるいは、研究項目が十項目あるんですけれども、予算というのは限られているわけで、どのような形でその十項目に配分をしていくのか。その辺の考え方についてお聞かせ願えますでしょうか。
○倉持政府参考人 御説明申し上げます。
プログラムディレクターでございますけれども、昨年十月に内閣府が公募をさせていただきまして、総合科学技術会議の有識者議員によって構成されるいわゆるガバニングボードというのがございますが、ここで書類及び面接による審査を行った上で、昨年十二月に選定されておりまして、十課題ごと、十名の方が選ばれております。
なお、正確に申し上げますと、SIPの予算は二十六年度予算でございまして、昨年十二月の時点ではまだ、予算成立前でございましたので、正式にはプログラムディレクターということではなく、内閣府政策参与と称して公募させていただいておりますけれども、このたび予算が成立いたしましたので、今後、総合科学技術会議において、プログラムディレクターという形で正式に決定させていただきたいと考えているところでございます。
研究開発項目であるとか目標、これは非常に大事な点でございます。まさに実用化、事業化のための戦略などとともに、研究開発計画という形でプログラムディレクターに取りまとめていただきます。
それで、具体的な予算の配分でございますけれども、これにつきましては、先ほど申しましたガバニングボードというところが、必要に応じて外部有識者もお招きした上で各研究開発課題を評価して、その結果をもとに、最終的には総合科学技術会議において決定する予定でございます。
○輿水委員 ありがとうございます。
ということは、一つ一つ、十のそういった研究項目に対してプログラムディレクターが研究の計画を立てていく。計画を立てて、目標達成のために、予算というものもそこに一緒に出てきます。それを総合科学技術会議の方に出して、今言われたガバニングボード、そこの中で判断をされて予算が配分をされてくる。そういう流れになると思うんです。
そこで、問題は、プログラムディレクターがこういう計画でこの予算でやればこの目標が達成できると出したにもかかわらず、十の研究項目がある中で、うまくその予定どおり予算が配分できない、この程度にしてくれというふうになったときに、不十分な場合、その目標も達成できない、どうするのか、そういった問題に対しての何か対応というのはあるんでしょうか。
○倉持政府参考人 御説明申し上げます。
委員御指摘のように、確かに、このプログラム全体で予算額がございますので、全体の予算規模がございます。その中で、各プログラムディレクターは、一応そういった適切な金額も念頭に置きながら研究計画を練っていただくわけでございます。
確かに、予算的制約などから、各プログラムディレクターが当初希望されていた金額より少ないという可能性があるわけでございますけれども、その場合は、各プログラムディレクターにおかれては、研究開発項目を見直していただいたり、スケジュールや目標など、その計画の内容を臨機応変に修正するといったことも必要になろうかと思います。
目標達成の是非であるとかプログラムディレクターの業績につきましては、ガバニングボードが必要に応じて外部専門家の参加を得て評価をしていく、こういう形にさせていただいております。
○輿水委員 ありがとうございます。
その限られた予算の中で達成できる目標を設定し直して、そしてそこに向けてきちっとした成果を出していくという流れになるということがわかりました。評価については、それがいかにしっかりとなされているかはガバニングボードの方でしっかり評価をしていくとわかりました。
ここで、ちゃんとそれぞれのプログラム、また当初の技術革新、これを具体的にきちっと進めていくという意味では、予算が足りない、やはりあった方がいいというところについては何とかつけるという、どこが責任を持ってこのプログラム、研究項目を具体的にきちっとした結果、成果として結びつけていくか、それはやはり総合科学技術会議でやっていくべきだ、そういう責任の所在について確認をさせていただきたいんですけれども、山本大臣、どうでしょうか。
○山本国務大臣 今、輿水委員がおっしゃった、中身をしっかりと見ながら、きちっと総合科学技術会議が目ききをして決めていくべきだというのは全くそのとおりだと思います。特にプログラムディレクターを支える体制、これは非常に大事だというふうに考えています。
SIPの、先ほど倉持統括官の方から説明をさせていただいた十名のPD、これは産学のすぐれたリーダーでありまして、産業技術に関する知見を有しています。さらに、PDは内閣府に所属をしてもらいまして、研究開発計画の策定、マネジメント等の権限も有することになります。
しかしながら、各課題とも扱う内容が広くて業務量も多いということで、例えば当該課題に関連するマーケット、政策、技術などに精通した専門家などの協力が得られるようにしたいと思っています。例えば、PDが主宰する委員会の委員として委嘱するというような方法も考えられると思います。さらに、各PDのもとには、内閣府の担当管理職、担当者を配置して、しっかりと進めてまいりたいと思います。
○輿水委員 ありがとうございます。
まさに総合科学技術会議で、PDの技術的な視点だけではなく、マーケティング、あるいは全体的な、産業化をしていく上でのいろいろな知識を持ったメンバーがそこに結集することによって当初の目的を達成する、そこに総合科学技術会議の責任がある、そういった意味では、PDに任せっきりではなくて、しっかり評価をしながら目標達成に向けてぜひ取り組んでいただきたい、このように思います。
続きまして、ImPACTの推進について確認をさせていただきたいと思います。
革新的研究開発推進プログラム、ImPACT、これも同じように総合科学技術会議でテーマの選定をし、今度は、こちらの方ではプログラムマネジャーの選任をしていく、そして、予算配分もきちっとしながらプログラムを決定していくという流れになると思うんですけれども、このImPACTについても、今もうそれが進んで、プログラムマネジャー、いろいろな計画を公募で募集しながら、それを選択して、それに予算をつけていく、そういう流れになってくるのかなと思うんです。
例えば、私、個人的には、日本というのはやはりエネルギーをすごく消費している。消費量というのは、ちょっと調べてみましたら、年間五百兆円、そういった消費をしている国だと。そこの部分で、新たなエネルギーの創造と同時に、やはり省エネ、エコ化、そこは非常に重要な課題だと思っておりまして、今回このImPACTの一つのテーマとしてもこの問題が取り上げられております。
例えば、この問題に対しましての、生活様式を変える革新的省エネ、エコ社会の実現という、このテーマに対しましての応募の状況についてお聞かせ願えますでしょうか。
○倉持政府参考人 御説明申し上げます。
ImPACTにつきましては、委員御指摘のとおり、公募をいたしまして、まずプログラム構想の提案を求めるということでやらせていただいておりまして、このプログラムマネジャーを公募したところ、現在百八十件、これは全体でございますけれども、応募があったところでございます。
今、御指摘の具体的な一つのテーマについて何件であったかということにつきましては、すぐ確認をいたします。
○輿水委員 ありがとうございます。
テーマがたくさんある中で、私がここで聞きたかったのは、テーマに応じて均等配分という問題ではなくて、応募した中身、その重要性に応じて、バランスを考えるというよりも、中身できちっと考えてそこに予算をつける、そういった視点も大事なのかなというふうに思いましてこの質問をさせていただいたんですけれども、この点についての御見解をお聞かせ願えますでしょうか。
○倉持政府参考人 御説明申し上げます。
ImPACTにつきまして、先ほど御説明申し上げましたように、今、プログラムマネジャーの公募を行って、百八十件の応募があったところでございます。これから総合科学技術会議において厳正に審査を行った上で、六月ごろに決めていきたいという予定にしております。
このプログラムマネジャーの審査におきましては、いわば構想に至った背景であるとか構想の斬新さ、あるいは世界を変える革新性、発展性などのプログラム構想の内容を見る書面審査と、構想力であるとかマネジメント力などプログラムマネジャーとしての資質や困難な課題をやり抜く意欲が応募者に備わっているか、そういったことを見る面接審査を実施することとしております。
この選定に当たりましては、委員御指摘のように、人だとか金額ありきということではなくて、プログラムの内容や応募者の資質をまさに見きわめまして、ImPACTの制度の趣旨に沿った提案を採択するべきであるというふうに考えております。
したがいまして、テーマごとの採択数あるいは予算配分があらかじめ予定されているということではございませんで、提案内容と審査によっては、結果的にテーマ間に偏りが出るということもあり得るものと考えているところでございます。
○輿水委員 ありがとうございます。
まさにここでのイノベーションが社会のあり方とか世界のあり方を変えていく、まさにこれを産業化することによって世界展開できる、そういった技術の芽がここで生まれてくるんだと思います。そういった視点で、しっかりとした選定と、予算の、均等ではなくてしっかりしたものに重点化をして、そういった産業を生み出していくことが重要かなと思うんです。
そこで、当然、プログラムマネジャー、技術的な視点を持っている方が中心になるのかなと思うんですけれども、やはり、日本はいつまでたっても技術で勝ってビジネスで負けているという国であるわけにはいかない。プログラムマネジャーに対して、その技術をどう世界展開していくか、産業化していくか、ここには、やはりそれを今推進している総合科学技術会議がしっかりとバックアップをして、総合的に産業化をして、日本の新しい事業として世界に展開していく、そういったアプローチが大事だなというふうに考えるんですけれども、この点の取り組みについて、副大臣、大臣、どちらでも、よろしくお願いいたします。
○後藤田副大臣 ありがとうございます。
委員御指摘の点というのは本当に大事でございまして、やはり触媒的な、技術と産業をつなげる、同時にガバナンスも、昨今言われているようなことも含めて、そういうことがやれる体制を、総合科学技術会議として、先般、イノベーションに最も適した国をつくり上げていくための司令塔といたしまして、他の司令塔機能との連携を強化するということ、また府省間の縦割りの排除、また産学官の連携強化、基礎研究から出口までの迅速化のためのつなぎ、こういったことなどに総合科学技術会議みずからがより直接的に行動していくということにしております。
ImPACTにつきましても、他の司令塔機能、また産学官との連携を強化することはもとより、その成果をインパクトのある形で社会に還元するために総合科学技術会議としてどのように取り組みを行うべきか、検討をさらに進めてまいりたいと思います。
○輿水委員 どうもありがとうございます。
まさにインパクトのある、そういった技術開発、イノベーションが社会にインパクトを与えていく、そこまでしっかりと取り組んでいく、そういった思いで私も応援をさせていただきたい、このように思っております。
そして、その上で、そういった新しい技術開発をする上で、その追い風となるのが、さまざまなデータ、現状のデータを有効に活用して、いろいろなニーズだとか、また、その後の発展性みたいなものをちゃんと調査して、そして展開をしていく、こういったことが必要なのかなというふうに思うんです。
これは、医療分野においても、あらゆる産業においても重要であり、総合的に見ていく必要があるんですけれども、そのような中で、IT総合戦略本部において、パーソナルデータの利活用を促進するための取り組みを着実に進められる、そういった大臣の御所信をいただきました。
ここで、パーソナルデータの利活用に関する制度見直し方針を踏まえて、さまざまな検討が今進められている、このように伺っております。その検討の状況と今後のスケジュールについて教えていただけますでしょうか。
○二宮政府参考人 お答え申し上げます。
昨年十二月に、内閣総理大臣を本部長といたしますIT総合戦略本部におきまして、パーソナルデータの利活用に関する制度見直し方針を決定したところでございます。この制度見直し方針におきましては、個人情報及びプライバシーの保護を前提としつつ、パーソナルデータの利活用を促進する制度を構築することによりまして、新ビジネスや新サービスの創出を図ることとしているところでございます。
これを受けまして、本年三月より、IT総合戦略本部のもとに設置をいたしました、消費者団体や経済団体の代表、法学者等をメンバーといたしますパーソナルデータに関する検討会を再開いたしまして、第三者機関を初めといたします各論点の検討を進めているところでございます。
なお、論点が多岐にわたりますので、今後、複数回検討を重ねまして、制度見直し方針にありますとおり、本年六月までに法改正の内容を大綱として取りまとめまして、来年の通常国会への法案提出を目指すこととしているところでございます。
○輿水委員 ありがとうございます。
日本におけるデータ保護の現状といたしましては、個人情報保護法では、保護すべき対象が「特定の個人を識別することができるもの」、そういうことになっているんですけれども、特定の個人を識別できない情報は、いわゆるパーソナルデータ、そういう領域に入るものであると思うんです。これが自由に利用、流通可能であるはずなんですけれども、実際の社会では過剰な反応があって、とはいっても、いろいろな形で調べてやれば特定できるんじゃないか、また、こういう情報はやはり使うのを控えた方がいいんじゃないか、そういった状況もあるのかなと思うわけです。
そして、そういった意味でも、いかに適切に、個人情報を保護しながらパーソナルデータを具体的に使っていくか。その一つの方法として、個人データを加工して、個人が特定される可能性を低減した上でのプライバシー保護、そしてパーソナルデータの活用、こういったものも一つの技術として成り立ってくるものだと思っております。
そして、今、この本部の方で、第三者機関を設定して、当然、個人情報の保護とか、またはそういった問題に対しての罰則とか、そういったものを進めていると思うんですけれども、それだけではなく、しっかりと個人データを加工して個人が特定されないような使い方、さらに、このデータを使うことによって、飛躍的な、いろいろな開発が進んでくる、そういったことを総合的に勘案しながら、できるだけ早い段階で相談体制を、窓口を開いて、研究開発と同時にデータの活用も積極的に進められるような、そういった環境の整備が大事かなというふうに思うんですけれども、その点についての考え方をお聞かせ願えますでしょうか。
○後藤田副大臣 委員御指摘のパーソナルデータの保護と利活用、このバランスが非常に大事だと我々も考えております。
先ほども参事官から説明がございました昨年十二月の見直し方針におきまして、先ほど委員も御指摘の、ルールの曖昧さから、事業者がパーソナルデータの利活用にちゅうちょしている、このような御指摘もございます。そのルールの曖昧さの解消等のため、独立した第三者機関による事前相談等の体制整備を初め、保護されるパーソナルデータの範囲の明確化、また、個人データを加工し個人が特定される可能性を低減したデータに関し、第三者提供に当たり本人同意を要しない類型の創設等々も重要な論点として挙げているところでございます。
まさに、今申し上げた観点も含め、先ほどのスケジュール感の中で、パーソナルデータに関する検討会におきまして議論をさらに進めまして、その成果を本年六月に大綱として取りまとめてまいりたい、このように考えております。
○輿水委員 どうもありがとうございました。
そういったデータを活用して、また、さまざまなプログラムを具体的に推進しながら、最終的には新たな産業を創造していく。そして、新たな産業を創造した、でも生産は海外の方がとなってしまっては、国内での産業また雇用というものが生まれなくなってしまうという意味では、総合科学技術会議の中で、やはりその先の、国内に技術を定着させていくための取り組みという視点も非常に重要なのかなというふうに思うわけです。ということは、国内で常に付加価値の高い、そして国内でなければできない、そういった産業を生み出していく。
そういった意味で、先日の別の会議で提案がなされた、単純に商品だけ個別で売るとか、一つの商品にあらゆる性能を加えて、それで丸ごと売るというよりも、商品も含めたサービスとして、例えば、今開発が進んだHAL、ああいったサイバーロボットというか、そういったものも、一つだけ、商品としてこれですよじゃなくて、そのメンテナンスとか、個々に合わせたいろいろな工夫、そしていろいろな症状を改善するためのシステムというものをしっかり開発しながら、常にそれを更新しながら、そのシステムを売っていく。
そういうふうなことをすることによって、単純な、生産とか製造とかそういったものではない、システム的なものを日本が開発して世界に提供する、そして、新しい、インパクトのある、日本の将来を担う産業として国内に根づかせていく、こういった取り組みも必要かな、そして新しい日本の成長戦略の柱として進めていくべき、このように思うんです。
生まれてきた技術をどうやって国内の産業として根づかせていくのか、その辺についての大臣の意気込みと考え方を最後に聞かせていただければと。思いで結構でございます。よろしくお願いいたします。
○山本国務大臣 今の委員のお話は大変参考になりました。勉強になりました。
ImPACTとSIPというのは、総合科学技術会議を強化していく上での二つの柱なんですけれども、先ほど質疑をさせていただいたSIPの方は、より短期という言い方は正しいかどうかわかりませんが、出口をにらんで産業化させていく、府省連携の流れの中で産業化させていくということに対して、ImPACTは、今委員もおっしゃったように、それがうまくいくと社会全体が変わるような、ハイリスク・ハイインパクトな産業を生み出すということが目的ですから、そういう流れをつくれるように、あらゆる知恵を絞って頑張ってまいりたいと思います。
○輿水委員 どうもありがとうございました。
今、社会は、温暖化の問題だとか人口の問題、いろいろな問題で、インパクトがある開発でインパクトのある生活環境の変化も求められていると思います。それを担う日本の技術をぜひ生み出していただくことを、また、ともに生み出すことを決意させていただきまして、私の質問とさせていただきます。
本日は、大変にありがとうございました。