いま、消費税を、日本の赤字財政の解消のために10%に上げるこという政府・民主党の政策に、大いに疑問を持っている。国内の設備投資が減少し、国内の雇用も後退し、個人所得も低下している状況で、税金を引き上げて行くことは、個人消費までも減少させ、日本は衰退の一途をたどることになる。
また、どのような分野でどの程度の予算が不足するとの算定もなく、漠然と借金の抑制という単純な理由で増税を進めることは、無能であり、無策であり、無謀であると言わざるを得ない。たとえば、消費税の引き上げについては、社会保障制度の維持費として活用するとの、最低でも増税の目的を明確にすべきであると思う。
当然、日本の900兆円にも上る借金の増加を防ぐことは大切なことであるが、その手段として、いきなり増税ではあまりにも見地が低すぎる。先ずは、行財政改革による無駄の削減を徹底的に進めるとともに、特に、日本経済の再生による国力の向上を図ることが重要であると主張したい。
国際競争力1位だった日本は今、国内への設備投資が減少するなか27位まで後退した。この日本に一番必要なことは、国際競争力1位を奪還するための政策であり、行動である。日本は、モノづくりで世界に貢献し、世界の経済を牽引する国を目指すことが、日本の生きる道である。
日本の繁栄と発展の道は、メイドイン・ジャパンの製品を世界が求める時代を再び開くために、国費を投じて科学技術開発に力を入れ、国内への設備投資を増やし、GDPを引き上げ、税収を伸ばすことである。その上で、徹底した行財政改革と共に、低所得者層への配慮も含めた消費税・所得税・住民税などの総合的な税制の見直しによる社会保障制度の再構築により、安心して暮らせる持続可能な日本社会が開かれるものと確信する。