日本には、深刻な生活困窮者のために、国が一定以上の生活を保証する「生活保護制度」があります。そして、近年の経済情勢の悪化から、失業者が増大し、生活保護を受けざるを得ない人々が急増しています。
実際、今の日本の社会保障制度においては、一定以上の収入が得られず、親族の支援も受けられない場合、その生活を維持する為の選択枝は、生活保護しかありません。
ここで、生活保護を受ける前に、救いの手を差し伸べれば自立できる人々のための「第2のセーフティネット」が必要であると考えます。
この「第2のセーフティネット」とは、少しでも収入が得られる人々の支えとなるような、年金・医療・介護・雇用保険などの社会保障制度の再構築を意味します。
具体的には、「年金制度」において、①受給資格期間、現行25年(300ヶ月)を10年(120ヶ月)に短縮、②国庫負担割合を6割とし、加算年金制度を創設し、低所得者層の基礎年金の25%UP(月額6.6万円を8.3万円程度にUP)を主張します。
「医療・介護制度」においては、自己負担限度額の見直しとともに、介護費用と医療費の合算に加え、世帯での合算、別病院間での合算など、医療費の算定条件の改善を提案します。
「雇用制度」においては、失業した場合、次の仕事の獲得に向けて、職業訓練を受ける場合に、職業訓練費用とその間の生活費を保障する「訓練・生活支援給付」の実現を求めます。
経済のグローバル化で、企業間競争が激化する中、企業が賃金の低い非正規雇用を増やし、働いても豊かになれないワーキングプア(働く貧困層)が増加している今日、一人でも多くの人々が自立し、安心して暮らせるように「第2のセーフティネット」の構築を、強く、強く訴えていきたい思います。
(※この記事はさいたま市議会議員時代の記事です)