さいたま市の介護保険事業の質を高めることを目的に、平成15年4月に設立された、さいたま市介護保健サービス事業者連絡協議会と、今後の事業の展開について意見交換を行った。
ここでは、介護保険法の改正により、介護予防との観点からの高齢者の健康づくりの拠点となる、地域包括支援センターの機能と役割を確認すると共に、施設整備の重要性を認識した。
また、介護事業の現状を伺うなかで、ホームヘルプサービスと共に、小規模多機能住宅等への住み替えによる、医療的ケアを必要とする高齢者への対応や、看護士等の人材の確保等への取組みの遅れを認識した。
更に、地域産業としての介護事業の育成、協働という観点からの自治会、民生員、社会福祉協議会など異なる法制のもとの組織間の協力体制の整備の重要性も認識した。
また、第三者評価制度については、民間事業者への委託ではなく、公的機関による公平な評価の推進について意見を交わした。
その他、施設サービスの問題として、食費と居住費について利用者と施設の判断に委ねられている件についての行政の関わり、在宅サービスの施設の稼働率などをベースとした施設の適正配置のための方針の設定等、多岐にわたる分野について意見交換を行った。
今後、急速に進む社会の高齢化に、適切に対応し、質の高い介護体制を、さいたま市に構築するために、今回の意見交換で浮き彫りにされた課題について、真剣に取り組んで行きたい。